「言葉のあや」って知っていますか?
何気に使っている言葉ですが、どのような由来でできた言葉か、どのような意味か、など聞かれると上手く答えられませんよね。
そこで、「言葉のあや」の色んな気になる事について調べてみました。
言葉の由来はどんなもの?
もともと、「綾」とは横糸と縦糸を交互に織重ねる織物が語源となっているそうで、その他の意味を含むような言い回しを入り組んだ模様の綾に例え、「言葉の綾」と言うようになったそうです。
他にも複雑な心の動きを「心の綾」といったり、「言葉」だけではなく他の物にも組み合わせて使うこともできます。
日本の風情がある素敵な由来ですね。
どのような意味があるの?
「言葉のあや」を国語辞典で調べてみると、“微妙な意味あいを表したり、事のついでに付け加えたりする、巧みな言葉の言い回し”と説明されています。
正しくは、「言葉の綾」と書くそうです。
なんとなく分かりづらい説明ですが、この意味は昔の意味で、現代では、少し違った意味で使われています。
簡単に言うと、物事をおおげさに言ってしまった時に、相手に「それはこうなんじゃないか」とあげ足を取られた時に、訂正も兼ねて「それは言葉のあやだろう」と使うように、「ごまかして訂正する言葉」といったところでしょうか。
例として、
A「このステーキとっても柔らかくてとろけるから、誰でも食べれそう!」
B「じゃあ、小さな赤ちゃんでも大丈夫だね!」
A「いや、それはさすがに危ないかも」
B「誰でも食べれるって言ったじゃん!」
A「それはことばのあやだよ!」
というような使い方をします。
なんとなくでもお分かりいただけたでしょうか?
自分の盛りすぎた話や間違った事を、「冗談だよ!」とごまかすために使っている事が多いような気がします。
みんなどのように使ってる?
現在では、若干違った意味で使われているのが少し残念です。
では、実際どのように使われているのか、いくつか紹介しますね。
ちがうんだよ………あれなんだよあれ。言葉のあやなんです https://t.co/Wux6IOvxtC
— ことりちゃんがよかった (@hanaskkony616) 2015, 8月 24
「剣道をしているんだ」 というつもりが、ちょっとした言葉のあやで、 「俺、マスクをしながら剣を持って戦っているんだ」 なんて言ってしまったりはした — おがわたくと (@0216OgTa) 2015, 8月 24
三蔵に破門にされ出ていった悟空を八戒が呼び戻しに来るシーンで、 八戒「俺はどうなってもいいが、お師匠様が大変なんだ!助けてくれ兄貴!」 悟空「ん?今、俺はどうなってもいいって言ったよな?」 八戒「言葉のあやだよ!」 こんな会話(意訳)があって少し笑った。たまげたなぁ…
— 童話に興味を持ったアシェンプテルbot (@manabuAschesama) 2015, 8月 19
なるほど。
色んなシチュエーションでの使い方がありますね。
間違った意味に捉えられて、あせって使ったり、淡々とツッコミとして使ったり、たとえ話で使ったり、結構色々な状況で使われているんですね。おもしろいです!
また、テレビを見ていてよく思うのが、政治家のインタビューの失言問題なのですが、ワイドショーなどでは“○○が○○と言った!”とおもしろがってよく話題になっていますが、よくよく内容を見てみると、それって言葉のあやじゃないの?と思うような事も結構あるんですよね。
確かに、言葉のあやでも政治家のような立場ある人が、言葉のあやなど言ってはいけないのでしょうが、
テレビも、そこまでネタにしなくても…と思うほど過剰な報道をしている時が結構ある気がします。
(もちろん、本当に失言している時もありますけどね…)
「言葉のあや」調べてみると結構色々な事が分かりましたね。
だいぶん言葉が変わってきた現代でも、わりと使いやすい言葉のひとつではないでしょうか。
ですが、言葉のあやでも、聞いていて気持ちの良いものとそうでないものがあります。
言葉一つでやる気が出たり、逆にやる気が失せたり…
傷つけるつもりはなくても、傷つけてしまっていたり…
せっかくですので、どうせ同じような言葉を使うなら聞いていて気持ちの良い言葉を使いたいものです。
日本語の奥深さ、とても素敵なものが多いので、よい意味でどんどん使っていきたいですね。