魚の干物は日本において、昔から親しまれてきています。干物は強烈な臭いがする物もあり、その中でもくさやは臭いがきついということで有名です。
この記事では、くさやの魅力について解説していきたいと思います。
くさやは伊豆の特産
くさやは、伊豆諸島の特産品として知られている魚の干物です。
くさやとして用いられる魚は1種類だけではなく、ムロアジの中のクサヤモロと呼ばれる魚やシイラ、トビウオ、サンマといったものがくさやとして加工されています。
クサヤモロは大きな魚を釣る際にエサとして用いられることが多い魚ですが、伊豆ではくさやとして加工されているとのこと。
もちろん、刺身にしたり塩焼きにしたりといった方法でもこの魚を食べることができます。
くさやの作り方
くさやは、塩を入れた「くさや液」に漬けることで作られます。このくさや液の臭いが、くさやの臭いのもととなります。
まず始めに内臓や血合いを取り出してひらきや切り身にしたあと、くさや液に塩を魚ごとの適量入れ、1~2日漬けてから洗い流し、簾に並べて1日天日干しにして乾燥させます。
干し終わったら数日間冷風で乾燥させてできあがりです。
「くさや液」は、数十年~数百年もの間同じものが変化を加えつつ用いられており、伝統として受け継がれています。
くさや液に入っている乳酸菌など、内部の微生物が作用し、くさやは作られていきます。
塩を入れて漬けるので塩分が高いように思われますが、塩分はむしろ控えめとなっているのが特徴ですね。
くさやは焼いて食べるのが一般的
くさやを食べるにあたっての調理方法は、焼くのが一般的です。
くさやを焼くと、強烈な臭いが発生することとなります。これがくさやの「臭い」といわれる最大の理由ではないでしょうか。
くさや自体なかなかの臭さですが、この焼いたときの臭いは特に強烈です。近所に家がある場合、窓を開けていると近隣住民にまで臭いが届いてしまうケースがあります。そのため、焼く時は注意しなければいけません。
ちなみに、スーパーなどで売られているくさやの場合は、焼かずにそのまま食べても問題ない場合があります。パッケージの記載を確認しましょう。
自宅で気軽に食べたい場合は、こういった調理済みのものの方が良いかもしれませんね。
くさやの臭いはかなり強烈
くさやの臭いは、様々なものに例えられます。それも全体的に汚らしいタイプのものです。
Twitterなど、インターネットでも様々な例えられ方をしています。
例えば、「ドブ」。ドブ自体我々の日常生活においてもうあまり遭遇しないという場合も多いので、ドブではわからない方もいらっしゃるかもしれませんね。
「公衆便所」も、くさやの臭いに用いられます。これなら、なんとなくわかってくるのではないでしょうか。
動物園の臭いにも例えられます。動物園はたしかに、動物がたくさんいることもあって結構な臭さですよね。
そして、牧場などの、牛やウマを飼っている場所の臭い。これらは前を通っただけで牧場の臭いがしますね。
他にもこのようなものがありました。
くさやマジで臭かったな…。シーチキンを2週間ぐらい腐られたような臭い
— 元会社警備員 (@okb_m) 2016年11月21日
臭いで思い出したけど、「くさや」って食べたことないんだよね。明け方のセンター街の臭いとか吐瀉物の臭いとか聞いたんだけどどうなの!?!?ものすごく食べてみたいっす。誰か送ってください♡
— piyo (@2601crossroad) 2016年10月11日
初めてくさやというやつを焼いてみたけど想像を絶する臭さだ 五年間放置した排水口みたいな臭いがする
— 松田重工 金曜日東7 C11a (@matsudaHI) 2016年6月8日
こういった様々な臭い場所と、くさやを焼いていたり、開封したりするときの臭いが近いといわれています。
この強烈な臭いであるがゆえに、くさやは敬遠されがちです。
くさやは焼き終えればある程度臭いが収まりますが、それでもなおそこそこにおいます。
ちなみに、焼いているくさやの臭いは世界の臭い食べものの中でもベスト5に入っています。
なお、くさやの臭いは市販品だと昔よりも軽減されている場合があります。本当のくさやの臭いを体感したい場合は、現地に行ってみると良いかもしれませんね。
くさやはうまみが増した魚の味
臭いが強烈であるくさやですが、実際に口の中に入れると臭み以上に味が凝縮された魚のおいしさが広がっていきます。
今まで食べなかったことを後悔するほどに美味しいのが、くさやなのです。
塩分自体は少ないながら、塩味も効いており、なかなかの味わいなのがくさやです。是非一度、食べてみてはいかがでしょうか。
とくに、おつまみとして日本酒などと一緒に飲むと美味しいといわれています。ネットでも、この意見はかなりたくさん見られますよ。
くさやは通販でも簡単に購入できる!
くさやは、様々なバリエーションが楽天市場などで販売されています。
ムロアジのくさややトビウオのくさやなど、まず魚の種類が豊富です。
そして漬けて干し終わったそのままの状態で発送するものや、焼いて加工済み、一口サイズであったりスティック状になっていたりする物もあります。
価格は安いものであれば数百円、高いもの、量が多いものであれば5000円程度で販売されています。
ぜひ、近所では見かけないという場合は通販で購入してみてはいかがでしょうか。
こちらは、焼きくさやです。既に調理済みですので、こちらを購入すれば、届いたらすぐに食べることができますよ。
まずはこの焼きくさやで臭いや味を親しんでから、実際に焼いて食べるくさやを購入してみてはいかがでしょうか。