痣(あざ)にも色んな色があります。
赤、青、黄(黄緑)、茶、黒・・・。
今回はそのうちの黄色っぽい痣について触れていきます。
痣が黄色くなった!
最近ぶつけて打ち身になっていた場所が、気付くと黄色(~黄緑)になっている・・・。
これって大丈夫なの?
なんだか気持ち悪い!
そんな方も多くいらっしゃるでしょう。
結論から言えば、大丈夫です!
通常、打ち身の痣は、程度にもよりますが、赤→青→黄緑→黄色・・・と変化していきます。
そのため、打ち身の部分が黄色くなってきたということは、まもなく痣が消えるというサインと言うこともできるでしょう。
打ってもないのに、気付くと黄色い痣ができていた
では、打ち身でもないのに、気付くといきなり黄色い痣ができていた場合には、どのようなことが考えられるでしょうか。
主立った病気と対策を挙げてみました。
扁平母斑
扁平母斑は、言ってみれば茶色い大きめのシミのようなものです。
但し、人によって肌の色が違いますし、痣の色も濃く出る人もいれば薄く出る人もいます。
そのため、人によっては、「黄色い痣」と思っていたものが扁平母斑である可能性があります。
扁平母斑の特徴は、痣が平らであり、特に膨らんだり腫れたりしていない点です。
また、多くは生まれつき存在しますが、時々、思春期に出てくることもあります(遅発性扁平母斑)。
特に痛みもなく、問題ないため、受診もせずにそのまま放置していても構いません。
美容上の理由で消したい場合には、レーザー治療があります。
レーザー治療の効果については、下記にBefore/Afterの動画がありますので、一例としてご覧下さい。
ベッカー母斑
遅発性扁平母斑は、毛が生えてくることも多々あります。
そのような、毛が生えてくるタイプの遅発性扁平母斑を、特に「ベッカー母斑」と言います。
こちらも、問題となるのは美容上の場合でしょう。
特に痛みもなく、癌化するわけでもないため、そのまま放置しておいても構いません。
脂腺母斑
生まれつき、或いは乳幼児の頃に生じることが多い痣です。
頭~顔に出来ることが多く、見かけは黄色っぽく少しざらざらした痣です。
頭に出来てしまうと、そこだけ髪の毛が生えてこないため、そこで気付く方も多いと言われています。
思春期になると、脂腺が発達してくるため、脂腺母斑も隆起が大きくなることがあります。
隆起が大きくなってくると、引っ掻きやすくなり、そこから出血することもあります。
また、思春期の後、「続発性腫瘤」と呼ばれる腫瘍ができることもあり(思春期以前にも発症)、それが更に癌化することもありますので、脂腺母斑は治療すべき疾患でしょう。
治療は外科手術で病変部位を切除することが多いです。
切除後、皮膚を縫合することを考えると、成人に達する前に手術をした方がよいとされていますので、とりあえず早めに受診して、手術の時期(何歳くらいで行うか)を相談しましょう。
黄疸(おうだん)
痣とは少し異なりますが、白目が黄色くなってきたり、肌全体が黄色くなってきたりしてくると、要注意です。
これは黄疸という症状であり、肝臓の機能が著しく弱ってきていると考えられます。
なるべく速やかに内科を受診し、血液検査や画像診断などで、肝臓を調べてもらうのがよいでしょう。
以上、中には少し怖い病気についても触れましたが、黄色い痣の場合、多くは「記憶にはないけど、いつの間にかぶつけるなどして出来ていた青あざが治りかけている」場合が多いと考えられます。
まずは数日待って、痣が消失するかどうか見てみるといいでしょう。