通帳は記帳をしないかぎりは基本的に家のタンスなどに仕舞っておくもので、常にかばんに入れておくという方は少ないでしょう。
しかし、もしも家に泥棒が入って通帳を盗んでいってしまったら。あるいは通帳を入れたかばんを置引きされてしまったり、ひったくられたりということがあるかもしれませんよね。
そうなった時のために、この記事では通帳を紛失したらどうなるのか。そしてどうすればいいのかを解説したいと思います。いざというときに備えておきましょう。
通帳だけでお金をおろすことは基本的にできない
結論から言うと、通帳を盗まれたとしてもそれだけならばお金を勝手に引き出されてしまうということはまずありません。そのため、悪用されてしまうこともまずないと考えて大丈夫です。
皆さんは通帳だけでお金をおろしたという経験をお持ちでしょうか。ATMでは、基本的に通帳を入れてもそのままお金をおろすことはできません。
通帳のみでおろせる銀行もありますが、その場合はキャッシュカード発行時に設定した暗証番号を入力しなければいけません。そのため、通帳があればそれだけで自由自在というわけにはいかないのです。
窓口でお金をおろすという場合も、多くの場合本人以外が行う場合はその口座の持ち主とお金をおろしに来た人の本人確認書類、そして委任状が必要となります。印鑑も必要となるケースがほとんどです。
泥棒がもしも窓口でお金をおろすとしてもすべての書類を用意するのは難しいですし、後からバレてしまうリスクも非常に高いので、なかなかそのようなことはないでしょう。
ただし、通帳から暗証番号でお金を引き出せる銀行の場合は注意しましょう。例えば「1111」「1234」のような簡単な暗証番号を設定していた場合に、預金を引き出されてしまう可能性が非常に高いためです。
通帳ではなくキャッシュカードが盗まれた場合も、暗証番号が簡単なものだった場合は容易にお金を引き出せてしまいます。
通帳の再発行には少し時間がかかる
通帳を再発行するには、運転免許証や住民基本台帳カードなどの本人確認書類と印鑑が必要となります。
そしてまず何よりも先に、通帳を紛失したことを銀行に連絡する必要があります。
多くの銀行には、通帳での取引を中止できる受付センターが用意されています。そこに電話し、事情を説明しましょう。
紛失の連絡をしたら、続いて印鑑と本人確認書類、そして手数料を用意して窓口へ向かいます。基本的に平日しか空いておらず、手続きには時間がかかりますので時間に余裕を持って行動しましょう。
窓口で用意された書類等を書けば、あとは1週間程度で自宅に新しい通帳が郵送されるなどの対処が行われます。
手数料は高めで、どの銀行でも1000円程度かかります。しかし再発行しない限り不都合が生じますので、ここはためらわずに支払いましょう。
ゆうちょ銀行の場合は1030円、三菱東京UFJ銀行の場合は1080円となっています。基本的に1100円あれば再発行が可能です。
注意したいことは、自分で紛失した場合も盗難にあった場合も関係なく手数料が発生するという決まりであることです。
キャッシュカードを失くした場合は再発行の期間や手数料などが変わることも
キャッシュカードの場合はサイフに入れて持ち歩く人も多く、無くしやすいものです。キャッシュカードを紛失した場合も基本的に通帳と同じ受付センターに電話し、本支店の窓口へ向かうこととなります。
窓口に持っていくものは、三菱東京UFJ銀行を例にあげて説明すると本人確認書類、印鑑、再発行手数料(1080円)、通帳となります。
再発行手数料は三菱東京UFJ銀行の場合は通帳と同じ金額ですが、銀行によっては異なる場合もあります。事前に確認しておきましょう。
三菱東京UFJ銀行ではEco通帳というシステムがあり、通帳が発行されずネット上で入出金履歴を見られるようになっています。そのため、これを適用している場合は通帳が元々存在しないため持っていく必要もありません。
近年ではゆうちょ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行など様々な銀行で同じように通帳無しでの取引を行えるシステムが用意されています。それを利用している場合は、基本的に通帳は必要ありません。
さて、三菱東京UFJ銀行ではキャッシュカードを再発行すると自宅に郵送されるまで7~10日間かかります。
「スーパーICカード」という種類のキャッシュカードの場合は3週間となっています。
このように、キャッシュカードは種類によって再発行機関が変わる場合があることに注意しましょう。
キャッシュカードにクレジットカードの機能が備わっているタイプのものは、1ヶ月程度再発行にかかることがあります。
クレジットカードの機能がなくてもいいのですぐにキャッシュカードを再発行したいという場合は、解約申請をしてキャッシュカードの機能のみのものを再発行することも可能です。