大学の卒業式において、「首席」で卒業する人がいますよね。卒業生の代表として登壇するなど、目立つ人のことです。
あれはいったいどういった基準で決まるのか、そして首席卒業すると何かメリットがあるのか。気になっていたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
端から見ると手間が増えて面倒なだけに見える首席卒業に迫っていきたいと思います。興味をお持ちの方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
首席卒業は成績で選ばれる
首席と言うからにはとても優秀な人物が首席卒業をすることになるというイメージをお持ちの方が多いでしょう。それは正解です。
もっとも、成績が悪い人をわざわざ首席に選ぶ理由なんてありませんので、その点について派誰も違和感を感じないのではないでしょうか。
しかし、最終的には「最も優秀な人物」の一言でまとめられるものの選ぶ基準自体は入り組んでいますので、ここから解説していきたいと思います。
大学を首席で卒業するには、「GPA値」に加えて学校外での活動もまた重要な選考基準となります。
GPA値とは、授業ごとに出される成績を単位数で割ることで算出される数値のことです。大学の卒業時に取得している単位数は人によって変わりますが計算式に当てはめるだけなのでその点については問題ありません。
まずは、大学の成績について確認しましょう。90~100点ならばS、80~89点ならばA、70~79点はB、55~69点はCとなります。それよりも下である場合はEやFとなります。
(Sの単位数×5)+(Aの単位数×4)+・・・(Cの単位数×2)÷合計の単位数がGPA値です。
平均は2.4~2.8程度で、3.5は非常に優秀な人物ということになります。まだ成績を確認できるという方は、自分の大学生時代のGPA値を計算してみてはいかがでしょうか。
首席卒業している方は3.5付近である可能性が高めですね。なお、GPA値の価値は全国の大学で共通しているわけではありません。学校によって偏差値は大幅に異なってきますので、あくまでその学校の、さらには学部内での基準ということになります。
ちなみに、就活の際もGPA値はよほど低くない限りは重視されません。
続いて、学校外での活動についてです。これは大会などで好成績をあげていたり、国家資格を習得していたりするというようなものです。
首席卒業することでのメリット
ここからは、首席卒業することでその後の生活にどんなメリットがあるかということについて解説していきたいと思います。
学長賞や卒業生総代といった特典がある
これはメリットかどうかは人によるかもしれませんが、何にせよこういったものに選ばれること自体は嬉しいものではないでしょうか。
学長賞はいわゆる賞状で、卒業生総代は卒業式において祝辞を読むというものです。
我々が普段イメージする首席のイメージそのままですね。
就職に有利になる
GPA値自体はとくに就職を有利にすることはありませんが、それなりに名の知れた学校で首席卒業をしているのであれば優秀な人物であることが保証されていますので、結果として就職活動において有利になることは間違いありません。
就活においては成績表を提出する場合が多々ありますよね。首席卒業するということは成績が良いということですので、当然これも選考時のメリットとなります。
また、どんな学校であっても首席卒業するような人物であれば先生が就職先の候補を見つけてきてくれることもあるでしょう。
推薦もしてもらえますし、明らかに就職には有利になります。
履歴書に書ける
首席で卒業したと書けば、場合によっては選考を行う人の目にとまるのではないでしょうか。
ただしこれは善し悪しで、わざわざ書いているということが図々しいと思われる可能性もなきにしもあらずです。
書くのであれば、自己PRなどの欄に記入することをおすすめします。
時計などの記念品がもらえる場合もあり
東大を首席で卒業すると金時計がもらえるとされていますが、実際は銀時計であり、現在は行われていません。しかし、学校によっては現在も金時計などを首席での卒業者に贈っている場合があるようです。
その他にも様々な記念品が贈られる場合もありますが、特に記念品は渡されないというケースも多いようです。そのため、記念品のために首席卒業を目指す意味はありません。
テレビなどに出られるかもしれない
「過去の首席卒業者にインタビュー」などの企画があれば、テレビや雑誌でインタビューを受けることがあるかもしれません。
以上が、首席卒業者のメリットとなります。首席になったこと自体のメリットというものはあまりなく、あくまで首席になるほどの人物に対するメリットであるという印象を受けたのではないでしょうか。
首席になる人物自体は毎年現れますので、それ自体にはあまりメリットはないということですね。