学生生活を時折思い出すことがありますよね。
誰にでも、学生生活を送った経験があるものです。
学生生活は楽しいこともありますが、実際のところ悩んでいる時期の方が多いですよね。
スクールカースト上位の人はその立場の、下位の人には立場の低さゆえの苦しみがたくさんあるものです。
そこで今回は、学生時代のスクールカーストを題材とした小説をいくつか紹介します。
鬱屈とした青春を送った人もそうでない人も、ぜひご覧ください。
きっと学生時代を思い返し、思い出に浸ったりもできますよ。
エイジ
価格1円~ エイジ 新潮文庫 重松清 新潮社 https://t.co/HohMHN5dTK pic.twitter.com/yNECv0fMps
— ぽーる発掘 (@paulaahahah) March 1, 2017
重松清の『エイジ』は、中学2年生の少年を描いた作品です。
スクールカーストといえば高校のイメージが強いかもしれませんが、中学時代にも明確にありましたよね。
次々と通り魔事件が起こり、その犯人が自分の同級生だった少年エイジの日常を描いたのがこの作品です。
現実でも同級生が自殺してしまったり、通り魔まではいかないにしても何か同級生が大きな問題を起こしてしまったりすることはよくありますよね。
そのため多くの人が感情移入できるのではないでしょうか。
この事件の問題だけでなく、エイジは部活や恋愛についても悩みます。
学生生活を送ったことがある全ての人にオススメなのが、重松清の『エイジ』ですね。
桐島、部活やめるってよ
映画化されそちらも非常に大きな人気となりましたが、映画を見た方もそうでない方も、小説である原作版を読んでみてはどうでしょうか。
意外と内容が異なっているので、新しい気持ちで楽しめますよ。
バレー部の桐島という生徒が部活を辞めてしまったことが、学校に通う若者たちの心に様々な影響を与えるのがこの作品です。
たくさんの人物の視点から描かれるのが小説版の特徴で、登場人物の中におそらく小説を読んでいるあなたの過去の姿があるわけですね。
映画が好きで自分でも映画を撮りたいと思っている少年や、部活に全力を注ぐことに命をかけているタイプの少年、ブラスバンド部の少女など、色々な人が出てきます。
各章で視点となる人物が違っていて一つの舞台で展開される物語は、セガサターンなどで発売されたゲームの『街』や、渋谷が舞台の『428』を彷彿とさせますね。
これらのゲームが好きだった方は、小説という媒体ですが同じような体験ができますよ。
朝井リョウが学生時代に手掛けたというこの作品。
彼の文才が遺憾無く発揮されている名作です。
蹴りたい背中
綿矢りさによる小説『蹴りたい背中』は、まずタイトルにインパクトがありますよね。
なかなか人の背中を蹴りたくなることはないと思います。
この小説は要するに、学校のはみ出しものである若者たちを描いた作品ですね。
学校ではハブられ気味の少女が、あるアイドルの存在を通じてクラスのオタク少年と関わりを持つことになります。
いわゆる自分は周りの人と違うと思っているタイプで周りの人々に対して冷めた目で見ている高校生の主人公。
こんな高校生だった人は、日本全国にたくさんいるでしょう。
そんなあまり面白くなかった青春時代を過ごした人にオススメなのがこの作品ですね。
学生時代を終えてすぐに読むとちょっときついかもしれませんが、しばらく経って当時の自分を受け入れられるようになったなら、この作品を楽しめると思いますよ。
ナイフ
「ナイフ」重松清読了完了!
こってりした心情描写の本が読みたかったので pic.twitter.com/aGZCHh0Kxq— 夜空/江戸樹 (@tarocanco) October 19, 2016
『ナイフ』は『エイジ』と同様に、重松清の手による作品ですね。
これは短編集ですが、要するに学生時代のいじめを描いた作品が多いです。
小学校や中学校などでは、どうしてもいじめ問題がつきまとってきますよね。
自分もいじめられた経験がある、という人もたくさんいるでしょう。
経験があってもなくてもなかなか辛いストーリーが展開されるのですが、辛いながらも読ませるタイプの作品が揃っていますよ。
野ブタ。をプロデュース
【記録用】
『野ブタ。をプロデュース』
白岩玄読了。 pic.twitter.com/anXsL5eUNB
— 斉藤紳士 (@saitousinsi) March 9, 2017
この作品はテレビドラマになったこともあるので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
『野ブタ。をプロデュース』は、いじめられている冴えない転校生をクラスの人気者を演じている男子高校生がプロデュースして人気者に仕立て上げようとする物語です。
ドラマでは「野ブタ」が男子高校生ではなく女子高生になっているのが特徴ですね。
またドラマ版は希望のある作品ですが、原作は最終的にあまりスッキリしない終わり方をするのが違いです。
ドラマは見たけど原作はまだ読んだことがない人にオススメですね。
内容はけっこう違っているので、男性にも女性にも楽しめるのではないでしょうか。
12人の悩める中学生
中学校のクラス替えによって集まった12人の中学生が描かれているのがこの作品です。
12ヶ月の日々が毎月1人の語り部によって描かれていくのが特徴ですね。
比較的新しい時代の中学校生活が描かれているので、今の若者にも読みやすいのではないでしょうか。
少なくとも12人の登場人物がいるので、誰かに感情移入もできますよ。