漫画にも様々なジャンルがありますが、今回は気持ち悪い作風・絵柄の漫画を集めて紹介したいと思います。
内容的にはいずれも文句無しの傑作ですが、なんとも嫌な後味を残したり、絵が不気味だったりするので、読む際は心して挑みましょう。
北京填鴨式
このうまさ まさに北京填鴨式 #例えてヤッキー pic.twitter.com/LE84YmSLUQ
— ハイネ aka 焼きたてぽより (@haineken) June 28, 2017
藤子不二雄A先生の短篇であるこの作品。一度見たら忘れられないタイプの作品です。
北京に旅行ツアーで来た日本人たちが北京ダックの作られる工程などを観光している最中、ある場所には絶対に立ち寄るなと忠告されます。
気弱な青年は、元日本軍人で中国と戦った経験があり差別的である叔父に連れられて無理やりその場所に立ち入ってしまいます。
しかしやはりそれは罠で、彼らは闇討ちにあってしまい路上で倒れます。
青年が気づくと彼は地面に埋まっていて、目の前にツアーガイドの男性が登場。
そして叔父は…という衝撃的なラストがインパクト大ですね。
藤子不二雄A先生のブラックユーモア作品は一部のコマだけ非常にリアルな写真のように演出するのが特徴ですが、この作品のラスト1コマは彼の短編作品の中でもトップクラスの迫力があります。
大人でもトラウマになりますよ。
ねじ式
日本の漫画の中でもかなり有名な作品である、つげ義春のねじ式。
この作品はメメクラゲに刺されてしまった男性が医者を探し歩き、最終的に奇妙な手術をされて帰還する物語です。
絵柄がまずなかなかに不気味ですし、内容もどういうことなのかわかりづらいため、どことなく気持ち悪い雰囲気の作品ですね。
こちらも短編なので、すぐに読み終えられます。
多くの場合短編集の中に収録されていて、他の短編もなかなかに不気味な雰囲気でオチがわかりづらいタイプの作品が多いです。
ブラック・ジャック
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医療ネタの漫画に対して気持ち悪いという表現をしていいものか悩むところですが、学校の図書館などで初めてこの作品に出会った時の印象は「気持ち悪い!」だったという方も多いのではないでしょうか。
手術がテーマということで、リアルな臓器の描写などが描かれるこの作品。
作者が医師免許を持っているだけあって、説得力がありますよね。
中でもトラウマになりがちなエピソードは、ピノコが誕生する回と無頭症の赤子が出てくる回でしょうか。
特にピノコ誕生回は、誕生する前のピノコがテレパシー能力を使ってブラックジャックを抹殺しようとするなど極端なホラー描写が満載で怖いですね。
感動的なエピソードも多い本作ですが、やはりどちらかというと怖い、気持ち悪いタイプの漫画でしょう。
事実、単行本では「恐怖コミックス」扱いだったこともありました。
銭ゲバ
10年くらい前にドラマ化もされた名作です。
病気の母親が貧困のせいで治らずに死亡してしまったことが原因でとにかく銭にのみこだわるようになった風太郎が、次々と行動を繰り返しのし上がっていく作品です。
銭のためなら家族でさえも容赦しない恐ろしさ・気持ち悪さと同時に、本来は優しい少年だった主人公が銭のせいでこんなことになってしまったという哀しさも印象に残る作品ですね。特に最終回は衝撃的です。
ちなみにこの作品には続編もあります。そちらもチェックしてみると良いでしょう。
マグリットの石
マグリットの画集に魅入られた青年がなんとしてもその画集を手に入れようと奔走するも売れてしまい、古本屋の店主をノックアウト。
そして彼は…というシンプルなストーリーですが、この作品はストーリー以上に絵が印象に残りますね。
マグリットの画集を読んでいるときの、青年のどうかしてしまっている表情。
画集一冊のためにここまでの行為に及んでしまった狂気じみた表情。そして衝撃の結末。
落下してくるマグリットの石の迫力は、漫画史上最上級です。オススメの短編ですよ。
禁じられた遊び
藤子不二雄アルファー先生の禁じられた遊びに、実行犯がいたなんて知らなかったよ…
しかも名前がたかしちゃんでぼきてんす! pic.twitter.com/tfmnxT9iui— Earl.P (@gerikoma1187) April 8, 2017
飼っていた動物が死んでしまい、お墓を作った幼い少女。
しかし徐々にお墓を作る楽しさに目覚めてしまい、次々に動物を手にかけ最終的には…というストーリーです。
この作品は大人の事情で内容が改変され、過去に出版されたものと今気軽に読めるものでは内容が異なっています。
しかし私の意見としては、現在読めるシンプルなバージョンの方がむしろ怖いですね。
少女がどうやって「ひさえさん」をああしてしまったのか全くわからないのが、かえって不気味で面白いと思います。
できれば両方のバージョンを読んでみて、どちらが良かったか比べてみて欲しい作品ですね。
ねこぢる
一見可愛らしい動物のキャラクターたちがたくさん登場するこの漫画ですが、内容はちょっとやばいです。
可愛らしい絵柄ですが扱われている内容はとても子供には見せられないどす黒いもので、ちょっと引いてしまう人も多いでしょう。
もしも人間で同じ内容のストーリーが展開されていたらもう目も当てられないですが、動物として表現されているからこその気持ち悪さもありますね。