人前で、鼻をほじる・・・。
正直、周囲の人は不快に感じますよね。
どんなにオシャレで素敵な人でも、一瞬にして台無しです。
人は、なぜ鼻をほじるのでしょう。そこにどんな心理があるのでしょう。
また、鼻をほじることは何か危険があるのでしょうか?
目次
鼻をほじる理由
鼻をほじる理由は大きく分けて2つ考えられます。
一つは鼻をスッキリさせるためです。
外出する前に、鼻の中を綺麗にしておきたい場合や、風邪や鼻炎などで鼻がムズムズしてしまう場合など、ついほじってしまうことがあります。
この場合は、基本的には人前ですることはなく、自分の明確な意思のもとに鼻をほじっています。
二つ目は癖になってしまっているという理由です。
子供の鼻ほじりは自分の体への興味でもありますし、まだ衛生観念や羞恥心は育ちきってはいませんので、仕方のないことです。
ただ、子供が鼻をほじるのはストレスが原因ではないか、と言われ悩んでいるお母さんもいらっしゃるかもしれません。
血が出るまでほじっても止められないという場合は、自傷行為とも言えるため、ストレスが原因という可能性も考えられます。
ストレスの原因を排除したら、結果として鼻をほじらなくなる事はあるかもしれません。
しかし、鼻をほじっているからといって、その原因が全てストレスと断定することはできません。
鼻の病気でいじってしまっている可能性もありますので、様子を見て気になるようであれば、まずは耳鼻科を受診しましょう。
異状がなければ、子供の鼻ほじりは、成長とともに自然とやらなくなっていく場合がほとんどです。
その一方で、大人になっても人前で鼻をほじってしまうという場合は、基本的には癖として、動作が習慣化してしまっています。
主にリラックスしている時や何かに熱中している時などに、無意識に鼻をほじっています。
人前で鼻をほじるなんて、何か心理的な問題があるのかと周囲の人は考えてしまいますが、明確な理由は無い場合がほとんどです。
人前であることを忘れてしまっているような時に、つい鼻をほじる癖がでてしまっているだけなのです。
鼻をほじる危険
人前でするしないに関わらず、ほとんどの人がしたことがあると思われる、鼻をほじるという行為。
よく、鼻をほじっていると鼻の穴が大きくなるという話を聞きますよね。
なんだか信憑性がありそうな気もするのですが、現実にはまずあり得ないと言えます。
基本的に鼻の穴の形や大きさは生まれつきのものです。
皮膚はある程度伸びたりはしますが、鼻の周りの皮膚は厚くて硬いので、毎日
ほじった程度の力では、ほとんど伸びることは有りません。
安心して下さい。
しかし、鼻をほじることは危険を伴いますので、やはり止めた方が良いでしょう。
出血する
鼻は血管が多く、少しの刺激でも出血しやすい場所です。
指の摩擦や爪などでも粘膜が傷ついてしまい、頻繁に鼻血が出てしまいます。
鼻が炎症をおこす
鼻の中にできた傷口から炎症を起こしてしまいます。
鼻前庭炎といって、鼻が痛くなったり、臭くなったりします。
カサブタがいくつもできたり、黄色い汁が出てきたりすることもあります。
基本的に触らないことが大切ですが、耳鼻科で軟膏や抗生剤が処方されることもあります。
感染症にかかる可能性がある
手についたウイルスを鼻の奥に送り届けてしまう可能性があります。
日頃から鼻をほじっていて、粘膜が傷ついたりすれば、風邪やインフルエンザなどに、かかりやすくなってしまいます。
食中毒・とびひになる可能性もある
鼻腔には黄色ブドウ球菌が存在します。
これは食中毒やとびひの原因となる菌です。
鼻をほじった手で傷口を触れば、とびひになってしまう可能性があります。
鼻をほじった手でおにぎりを握ったら・・・数時間後の黄色ブドウ球菌は
おにぎりの周りで大繁殖しているかもしれません。
衛生的な点からも、鼻をほじることは危険なのです。
鼻をほじる癖を直すには
幼児や児童の場合
無理に止めさせる必要はありません。
癖については、きつく叱ったり指摘し過ぎることは逆効果になりますので、注意が必要です。
もし鼻をほじっているところをみかけたら、鼻を傷つけてしまう危険があること、汚いということを冷静にその都度伝えます。
鼻を清潔にする以外は触る必要がないと認識させるため、お母さんが鼻を確認して掃除してあげるのも良いでしょう。
先にも述べましたが、鼻をほじる癖は自然に止めていくことがほとんどですから、声をかけつつ見守るようにしてください。
鼻がムズムズして、いじってしまうお子さんには、ティッシュで鼻をかむ習慣をつけてあげるようにしましょう。
大人の場合
癖を直すのはとても大変なことです。
無意識に行ってしまう事がほとんどなので、自分には癖があると認めて、やらないように注意を払いましょう。
しかし、長年行っていた動作を止めることは、精神的に負担となります。
そこで、鼻をほじるという事に関して、新しい習慣をつけて慣れていくようにしましょう。
まず、鼻はほじるものではなく、清潔に掃除するものだと認識します。
そして、下記の正しい方法で鼻を掃除するようにしてみてください。
指で直接ほじらない
綿棒を使って、鼻の入り口から1cm程度のあたりを優しく掃除しましょう。
ゆっくり、数回なぞるように掃除をすれば十分です。
奥に入れすぎたり、強くこすり過ぎないように注意してください。
綿棒が怖い場合は、ティッシュを使います。
お風呂上がりに掃除する
鼻の粘膜も柔らかくなっていますので、お風呂上がりに行うのが効果的です。
鼻毛は抜かない
鼻毛を抜いてしまうと、毛穴から細菌感染を起こしてしまうかもしれません。
また、鼻毛は異物やウイルスなどの侵入を防ぐという重要な役割があります。
ですから、鼻毛は抜かずに、こまめにカットするようにしましょう。
鼻をほじりたいという衝動に駆られることもあると思います。
しかし、鼻をほじる危険性を思いだして、ぐっとこらえてください。
その代り、誰にも見られることのない、自宅で過ごす都合のいい時間やタイミングを決めて、その時はやさしく鼻を掃除してあげるようにしましょう。
朝の出かける前や、昼食後の鏡で鼻を意図的に確認するなど、鼻に関する新たな習慣を取り入れて、息抜きをするようにしてみてください。
癖を直すには意識することがとても重要です。
いきなり止めようとはせず、自分のペースで気長に取り組んで行ってください。