戦う人の手は美しい、それは日々ストイックに自分を磨いている証拠に他ならないからです。
戦うという行為はなにも武術だけではなくあらゆる方面に使える言葉ではあります。
が、今回は言葉通り、己以上のつわものと戦うため、己の肉体と日々戦う武術家の手に出来る拳ダコについてお話してゆきましょう!
皆さんは拳ダコ、耳にした事がありますでしょうか?そんな手をした人にお会いしたことはありますか?
あなたの手にも戦う証がつくれるとしたらどうでしょう?拳ダコの鍛え方もご案内いたします!
目次
拳ダコとは
拳ダコは正拳突きなどの修練の証として、拳の出っ張り部分の皮膚が膨れて厚くなった状態を言います。
拳をぎゅっと握ったときに四つできる山の親指側二本、人差し指と中指の間の皮膚を鍛えます。
拳ダコを作るのは皮膚を鍛えることにより拳の怪我を防止するのが最大の理由ですが、鍛えることにより骨も強固になるため正拳の威力が増す、と言う効果もあるとのことです。
間違っても見栄や見せびらかすために作るのではなく鍛えた証としてその手に出来るもの、なのですが、戦う手はカッコイイもので自分の手にも拳ダコがあったなら!と思う気持ちは誰にも咎められません。
一流の空手家には拳ダコがない??
正拳突きはそういった固いものを叩く練習を繰り返しますが、パッと空手家の練習風景を思い出してみると、対人相手であったり、対人練習であってもミットがあったり、サンドバッグなど意外とやわらかいものを相手に練習していることが増えています。
現代では皮膚の一部を突出して鍛えるよりも総合的な拳全体を鍛え、怪我がないよう、故障がないよう、いざと言うときの大舞台で結果を出せるようでなくてはならないからでしょう。
一流の人は拳ダコをを作らないのではなく、その人それぞれのものの考え方や練習方法などが影響、反映されて作る作らないを決めているといったほうが良いでしょう。
それでも憧れる拳ダコ!がんばる作り方!
簡単に、と言うと一生懸命鍛錬に励んで切るか方々には後ろ暗いですが、比較的一般人にも優しい拳ダコの作り方をご紹介!
下準備
固いものを叩いて完成させる拳ダコですが、手始めに壁でも机でも、ぎゅっと握った拳の人差し指と中指の山の部分で叩いてみてください。
……痛かったですか?そうです、痛いのです。
鍛えていない人間の手は弱くて脆くて衝撃に絶えられません。
まずは手に負荷をかけるのではれば手にはその状況に慣れてもらわないと、ムリに固いものを叩きすぎれば手を壊しかねません。
最初はサンドバッグなどやわらかいものを叩いて手を慣れさせましょう。
サンドバッグがない場合は強く叩いても穴が開かない壁に枕やクッションなど柔らかいものを当てて叩きましょう。
この状態でもやや痛いですが、2・3日もすれば慣れてきます。
1.シンプルイズベスト!正拳突き
壁でも何処でも叩くことによって自分の腕も壁も壊れない加減を見定めながら、ただ一心不乱に打つべし!打つべし!打つべし!
大切なことは下準備のときのようにサンドバッグや柔らかいものを叩いても出来にくいということを理解することでしょうか。
固いものを一定時間以上継続して叩き続けるのが拳ダコの作り方の基本です。
2.ちょっとしんどいかも?拳立て伏せ
くどいようですが、腕立て伏せのようにマットの上など柔らかい場所でやると拳が鍛えられませんので念頭に。
腕立て伏せの場合手のひらをパーにしておこなうのが普通ですが、拳立て伏せは名前の通りこぶしを立てて身体を上下させる運動法です。
体重をつま先と拳の2点で支えることになるので拳にかかる負荷が強く鍛えられます。
難点としては体重がかかりすぎて痛みの度合いが正拳突きよりも容赦がなく、最初のうちは回数をこなすことが難しい点でしょう。
3.ホームセンターに売っている!砂袋を叩く
砂袋は砂の入った状態でホームセンターに売られています。
やわらかいものより固くてちょうどよさそうなものを選ぶのがポイントです。
叩くのを繰り返せば繰り返すほど砂の密度が圧縮され砂袋を叩いている場所が固くなっていきます。
あとは繰り返し繰り返し、なんども砂袋を叩きましょう。
継続は力なり
本来は武術を志す人が修練の果てに得た証ですので、ちょっと頑張って作りたい!程度の気持ちでも毎日の努力なくして作ることは出来ないのです。
武術家のように毎日汗水流して一心不乱に、とはいきませんが「やさしい」レベルで作った拳ダコとはいえ出来上がった拳ダコは努力の証です。
その手に恥じないだけのことを積み重ねてきた証が常に手にあるのはなんだか素敵じゃありませんか?
やってみようかな?と思ったときが始め時、あなたも拳ダコを作ってみましょう!