時たま家の周りにも現れることがある、黒いナメクジのような生き物。
得体が知れず、どうして良いのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、そんなときに備えて、この黒いナメクジのような虫の正体を解説していきたいと思います。
種類は一種類だけではありません。それでは、詳細をご覧ください。
アシヒダナメクジは、黒いナメクジ
日本には沖縄を中心に棲息しており、本土にはあまり棲息していませんが、実際に野生のものが本土で見られることもあるというアシヒダナメクジ。
色は黒っぽい茶色で、丸めたあんこのような形をしています。主に葉っぱの下などに隠れているため、あまり自宅の周りでは見かけないかもしれません。
グロテスクと言えばグロテスクな見た目をしていますが、こういった生物の中では比較的嫌悪感がない外見です。
葉っぱを食べるため農家では害虫とされる場合がありますが、基本的にはとくに日常で見かけても困ることはありません。駆除する必要も、植物を育てていない限りはないでしょう。
コウガイビルは実はヒルではない
日本にも広く棲息しているコウガイビルは、黒やオレンジなど様々な色の種類が存在しています。
細長く、頭がT字になっていて、ナメクジよりも細長いため、見分けやすいでしょう。
なお、黒いコウガイビルはクロコウガイビルと呼ばれています。
人間の住む範囲内にも現れることがあり、初めて見た際は驚くかもしれません。
このコウガイビルは、特に人間にとって害はありません。むしろ益虫でもあります。そのため、駆除をする必要も薄いのですが、気持ち悪いのでなんとかしてしまいたいということはあるでしょう。
毒はありませんし、人間の血を吸うということもないのですが、玄関周りにいたらちょっと困りますよね。
コウガイビルはプラナリアのように、ちぎってもその断片から再生して再び行動を開始するという特性を持っています。そのため、駆除する場合はちぎってはダメですね。
殺虫剤も特に効かないという話があります。では一体どうすれば良いのでしょうか。
その答えを出す鍵は、コウガイビルのエサにあります。コウガイビルが現れるということは、彼らのエサが周りにあるということ。
コウガイビルは、ナメクジを食べます。自宅付近でナメクジを見たことがありませんか?
ナメクジを駆除してしまえば、コウガイビルも自然と見かけなくなっていきますよ。そしてナメクジを食べるからこそ、益虫と呼ばれているのです。
コウガイビルとは別にナメクジに困っているのであれば、むしろコウガイビルを放置してナメクジを片っ端から食べてもらうのも良いかもしれません。
単なるナメクジの可能性もあり
例えばチャコウラナメクジは、日本で害虫に指定されているナメクジで、黒っぽい茶色をしています。
植物を育てていると、このナメクジに葉っぱを食べられてしまうため、非常に厄介です。日本のどこにでも棲息しており、特に梅雨のシーズンになるとよく見かけます。
ナメクジですので、塩をかけて溶かしてしまいましょう。
この他に、今日本で増えているのがマダラコウラナメクジです。茶色いボディーに黒い斑点があり、豹のような見た目をしていて、サイズが10センチ前後という大型であることが特徴ですね。
このマダラコウラナメクジには寄生虫がいる可能性があって、この寄生虫が人間の体内に入ってしまうと最終的に死に至ることもあり、大変危険とされています。気をつけましょう。
マダラコウラナメクジも、やはりナメクジですので塩をたっぷりかければ倒すことができます。
コウガイビルでなくナメクジの場合は、基本的に市販されているナメクジ退治用の殺虫剤が効きます。ナメクジの被害に悩まされている、自宅の玄関などによくナメクジが出て困っているという方は、このような殺虫剤を利用しましょう。
マダラコウラナメクジに限らず、ナメクジは、全体的に手で直接触るのは避けた方が無難です。もしも触った際は、必ず手を洗うようにしましょう。
もしかしたらヒルかも?
自宅の近くに山や川、そして田んぼがあるという場合は、黒い虫の正体はヒルの可能性もあります。ヒルは血を吸う場合がありますので、危険と言えば危険です。旅行でそういった場所に行く場合は、対策はしっかりとしておきましょう。
基本的には毒はありませんので、出血してしまうのは困りものですが、もしも血を吸われてしまったとしてもそこまで脅える心配はないでしょう。
チスイビルなどに血を吸われても、その際に痛みを感じることはないため、「気づいたら血を吸われていた後だった」というケースが多いです。
また、川のチスイビルが口の中など体内に入ってしまうと、取り除くのが大変ですので、その点についてはしっかりと注意しなければいけません。あまり川で泳いだりはしない方が良いということですね。