持論という言葉がありますよね。しかしもう一つ、自論という言葉もあります。
持論は主に国語の授業やビジネス書など、お堅い場面で目にする熟語ですよね。
自論も基本的には同様ですが、これら二つはいったいどんな違いがあるのでしょうか。
持論と自論の違い、気になりますよね。
そこで今回は持論の意味について解説し、さらに自論との違いも解説していきたいと思います。
目次
持論とは、いつも持ち続けているその人の説
持論とは、その人が常々持ち続けている意見、説のことを言います。
実際に合っている、理に適っているのかはさておき、その人はそう思っているのが持論です。
そのため持論は、やや偏っていたり極端だったりすることが多いですね。
持論があるせいで周りの意見を受け入れられないなど、ネガティブな使われ方をされがちに感じられます。
とはいえ持論は必ず間違っているわけでもありません。
どんな場でも持論が出てきたときは、それが正しいのか間違っているのか、よく確認した方が良いですよ。
持論の具体例や使い方を解説!
続いて、持論の具体的な例、使い方を解説します。
使い方がわかれば、持論という言葉をより深く知ることができますよね。
ゴミは前日の夜に出すべきであるというのが私の持論だ。
ゴミを出すにあたって、当日の朝だと遅れてしまう可能性がある。
また忙しい日はゴミ捨て場に行く余裕がないことも。
そのためゴミは前日の夜のうちに出してしまうのがもっともベストであると、この人は考えているわけですね。
とはいえ前日に出すとカラスなどに突かれてしまう危険性があるわけで、この意見に対して反論する人も出てくるでしょう。
こんな感じで使うのが、持論という言葉です。
いつも持論を展開していて、この人は他の人の考えを全く受け入れない
自分の意見を押し付けてばかりで、他の人の意見は完全無視。そんな人のことですね。
持論は時として、迷惑がられます。
持論を展開するときは、持論が周りにどう受け取られるか考えたり、反応をしっかりと確認したりすることが大事です。
持論を押し付けると、将来的には面倒なことになりますよ。
人の意見もしっかりと聞き入れて、自分は正しいのか、ちゃんと考えることが大事です。
彼の持論を肯定はしたものの、実行に移すのは無理だと思った
夢のような理想である持論を聞いたとしても、持論は実際に実行できるとは限らないわけですね。
持論はあくまでもその人の考えなので、非現実的なものも多く含まれます。
私には持論はありません。
無気力で何も考えていない人物。この人は他人が何でも決めてくれればいいと思っているわけです。
持論ばかり展開するのはダメですが、持論が全くない人間も、それはそれでつまらないですよね。
自論という言葉は、実は誤っていて持論が正しい
自論という熟語もありますよね。パソコンなどでは普通に一発変換されます。
自論はおそらく持論と意味も変わらないのではないかと疑問に思った人も多いでしょう。
実は自論なんて言葉は存在しないのです。
しかしいつの間にか、持論が自論として広まってきています。
なぜ自論という表記が広まったのか、いくつか考えられる理由がありますね。
まずは「自らの持論」という言葉が縮められた説です。
なんだか「頭痛が痛い」みたいな言葉ですが、それはそれとして確かにあり得るのではないでしょうか。
そしてもう一つは、「じろん」と音だけを聞いて、意味が「自分の唱える論」だということで、自論と描くものだと誤認識した説ですね。
意味合い的には自論と持論、どちらの漢字でもそれほど変わってきませんし、これもあり得るのではないでしょうか。
持論の類語
続いて、持論の類語を紹介します。
独自の意見、独自の見解
持論とは結局のところ、その人独自の考え方なわけですよね。
そのため「独自の意見」や「独自の見解」は、持論の類語となります。
一家言
一家言とは、その人独自の主張のことです。つまり一家言もまた、持論の類語と言えるでしょう。
一家言の場合は、持論に比べてより知識に基づいていて納得しやすいものに対して使われることが多いですね。
解釈
解釈も、持論と同じ意味合いで使われることが多い言葉ですね。
持論は結局その人の意見なので、その人が対象についてどう解釈したかが重要となります。
見解
見解もまた、持論の類語と考えられます。
見解とは鋭い判断をしたうえで唱える意見のことであるため、一家言に近い言葉ですね。
主張
持論と主張も概ね同じ意味合いで使われるので、類語です。
ただ主張は、どちらかというと持論に比べて面倒な感じがしないですね。
持論を英語で表してみよう
Theoryが、持論を英語で表した言葉となります。
そしてもう一つ、One’s cherished opinionという表現もありますね。
基本的には、Theoryの方を使っておけば良いでしょう。