三すくみという言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
蛇、ナメクジ、カエルの関係のことから、3つの物が、互いに得意な相手と苦手な相手を1つずつ持ち、それで三者とも身動きが取れなくなるような状態のことを指す言葉になりました。
では実際に蛇、ナメクジ、カエルの関係ってどうなのでしょうか?
調べてみると面白いことがわかりました。
三すくみって何?
三すくみは蛇、ナメクジ、カエルの関係以外にもいくつかあります。
代表的なものがじゃんけんです。
じゃんけんのルールは周知の通り、「石」は「はさみ」をうち砕き、 「はさみ」は「紙」を切り刻み、 「紙」は「石」を包み込むというものです。
これがじゃんけんのルールですし、何かを決める時にも使われています。
蛇、ナメクジ、カエルの場合は、蛇はカエルを捕食する。
一気飲みをすることが出来るので、カエルにとっては蛇は怖い存在です。
そのカエルは相手がナメクジならば簡単に取って食べることが出来る。
ナメクジは、蛇毒が効かず、身体の粘液で蛇を溶かしてしまう。
この時にカエルがナメクジを食べると、その後蛇に食べられてしまうから、ナメクジを食べられない。
蛇、ナメクジも同様の状態で、このため、三者とも身動きがとれず三すくみとなります。
ちなみに、ナメクジは蛇だけでなく天敵はいっぱいいます。
何が一番強いの?
蛇、ナメクジ、カエルの中での強弱というのはどういう順番になっているのでしょうか?
ナメクジがもっとも弱いと言われていますが、そうでもないようです。
ナメクジには寄生虫がいるのですが、この寄生虫はカエルにも寄生します。
寄生中によって死に至らしめることも出来るのです。
実際のところ、蛇はカエルを食べます。
カエルはナメクジを食べます。
天敵というような関係になるので、カエルは蛇を嫌い、ナメクジはカエルを嫌います。
蛇とナメクジの関係ですが、蛇毒がナメクジに効かないということは現実的ではありません。
現実の動画がこちらです。
確かにそういう種類もいるのかもしれませんが、元々の語源となった中国の古典には「螂蛆食蛇、蛇食蛙、蛙食螂蛆、互相食也」とあり、「螂蛆」をナメクジとしてしまったところで疑問が湧いてくるのです。
実際には「螂蛆」はムカデのことであり、ムカデの毒は蛇をも恐れるということでナメクジではなく、ムカデであれば、三すくみは成立するようです。
以上のようなことからあまりどの生物が強いとかはないようですね。
語源としては面白いですし、ものの例えの1つをして使う程度であればいいのかもしれません。
あまり突っ込まないほうがいいのかも。