よく仕事において言われる「ピンハネ」というワード。
聞いたことがある方は多いでしょう。
この記事では、ピンハネについて詳しく解説していきます。
ピンハネは、特に派遣会社など、働く人と賃金を支払う会社の仲介をする人物に対して使われる、悪い意味の言葉です。
ピンハネは違法なのか、気になる方はご覧ください。
目次
ピンハネとは、利益を中間に入った人が掠め取ること
ピンハネのピンは、実はポルトガル語。
10%、つまり1割という意味になります。
1割ほど上前をはねるために、ピンハネと言われているのです。
ピンハネとは、要するにお金を払う人と実際に仕事をする人を仲介する人物が、働いた人がもらうべきである賃金を掠め取ることをいいます。
しかし、例えばスーパーマーケットなどは問屋から商品を仕入れてお客に販売し、いくらかの金額を自分たちが受け取っていますよね。
これもピンハネなのではないかと感じてしまうかもしれません。
もちろん、これはピンハネではありません。
正式な流通の流れをくんでいるため、正しい方法となります。
ピンハネという言葉が使われるのは、仲介する人物が得る利益が大きすぎて、実際に働いている人がその分損をしているような状態においてです。
本来はちゃんと相手に支払われるべきお金までも勝手に搾取してしまうのは、ピンハネとなります。
掠め取られてしまう金額の大きさに労働者が納得できないのであれば、ピンハネと言われてしまうのです。
ピンハネの具体例を解説!
ここからは、ピンハネの具体例を紹介します。
どんなときにピンハネとされるのか、理解していきましょう。
芸能人が働いて得たお金をマネージャーなどがピンハネ
芸能人がテレビ番組に出演したり、イベントに出たりして稼いだお金を事務所が勝手にピンハネし、本人にはほとんどお金が入ってこないことがたまに問題になりますよね。
事務所の仲介がなければ芸能人が仕事をもらうことはできないので、やたらに高い金額をピンはねされても泣き寝入りするしかない場合が多いのです。
これ以外にも、ピンハネはたいていされた側の対策方法が塞がれている。
だからこそピンハネは大きな問題なんですね。
建築業界などにおけるヤクザのピンハネ
ヤクザなどが仲介をすることで、例えば本来は3万円の賃金が支払われるのに、労働している本人には1万円程度しか支払われないことがあります。
ヤクザが仲介に入ることで仕事は得られるものの、ヤクザばかりが儲かっていってしまう。
これは大きな問題ですよね。
原発作業員の給料のピンハネが問題になっている
最近大きな問題になっているのは、福島の原発における作業員の給料のピンハネです。
元請けである東電から仲介する業者が何件も間に入っていることにより、命に関わる作業をしている本人にはほとんどお金が支払われません。
これはたまたまそうなってしまったのではなく、何件も仲介が間に入ることによりもしも問題が起こったとしても責任がうやむやにできるという策略のためと言われています。
ただ利益を得たいだけではなく、それ以外に裏がある。
これは大きな問題ですよね。
派遣会社は、ピンハネと言われがち
派遣会社は、ピンハネと言われがちです。
派遣会社は、派遣される側としては存在しなければ仕事を受けることもできないため、困るもの。
しかし、そんな派遣会社が給料をピンはねしているということです。
これについては次項で詳しく解説します。
派遣会社のピンハネは、労働者にとって大きな問題
派遣会社がいなければ仕事ができないため泣き寝入りをするしかないものの、派遣会社がぼったくっている金額が大きすぎるのは納得がいかないものですよね。
実は、派遣会社は結構な金額を相手の会社からもらっています。
しかし、労働者本人に支払われるのは派遣会社に予め決められた金額。
つまり、本当はもっと給料が支払われているのに手元には一定の金額しか入ってきません。
これはかなり不公平に思えてしまいますよね。
派遣会社におけるピンハネは、違法とは言えないケースがほとんど
さて、派遣会社のピンハネ疑惑は、実際のところ違法とは言えません。
なにしろ、元々しっかりと支払う金額を労働者に伝えていて、それを守っているからです。
例えば時給4000円のところ本人には2000円支払われるとします。
ここでもしも2000円からさらに差し引かれて、1500円しか入ってこないならピンハネです。
しかし、2000円しっかりと入っているなら契約は守られていることになりますよね。
納得は全くできないものの、ルールは守られている。
そのため、ピンハネではないことになります。
ピンハネをされても多くの場合黙って指をくわえてみているしかありません。
ピンハネは非常に困った存在です。
労働は厳しいもの。
しっかりと労働者に賃金が支払われるようになって欲しいものですね。