浦島太郎状態という言葉がありますよね。
しかし微妙に意味がわかりづらいと感じる人もいるでしょう。
そこでこの記事では、浦島太郎状態という言葉の意味を解説します。
具体例や、浦島太郎状態の例も解説するのでご覧ください。
目次
浦島太郎状態とは、自分だけ過去に取り残されてしまったことを言う
浦島太郎状態とは、自分だけが過去に取り残されてしまっていた状況に対して使われる言葉です。
浦島太郎が竜宮城から帰ってきたら知っている人が誰もいなかった場面を元に、この言葉が生まれているわけですね。
現実でも、浦島太郎状態になってしまう人はけっこういるものです。
次項では、いくつかその例を紹介していきます。
浦島太郎状態の例
浦島太郎状態の例がこちらです。
パソコンやゲームなど、機械ものの進化を全く知らない
機械ものの進化は、めまぐるしいですよね。
例えばガラケーをずっと使っている間に世間は完全にスマホ全盛期になっていて、周りの友達なども皆スマホになってしまっていた。
そんな状況は浦島太郎状態でしょう。
テレビゲームも、ファミコンやゲームボーイしか知らないまま最近のVR技術が使われているタイプのゲームを遊んだら「ゲームはこんなに進化していたのか!」と驚いてしまうでしょう。
これも浦島太郎状態です。
しばらく地元を離れているうちに様子が変わっていた
大学進学のための上京や家族、仕事での都合による引越しをして、数年経って地元に戻ってみたら、自分が昔通っていたお店がなくなっていたり、ただの森だった場所が住宅街に開発済みだったりしますよね。
これはまさに、浦島太郎と同じ状況でしょう。
会社をしばらく休んでいたら知っている人がみんな退職や転勤していた
会社を病気や産休などで休んでいて、復帰したらなんと知っている人が誰もいない!こんなことも起こり得るものです。
退職していたり転勤していたりと、理由は様々です。
ようやく今までの仲間と再会できると思ったら誰もいないと、だいぶ肩身が狭いし寂しいですね。
浦島太郎も、帰ってきたら友人も家族も誰もいなくなっていました。
今回紹介した例の中でも、もっとも浦島太郎度は高いでしょう。
そもそも浦島太郎のあらすじってどんな内容だっけ?
浦島太郎のオチばかり話題になりますが、そもそもどんなストーリーだったか思い出せない方もいるでしょう。
簡単に解説します。
年老いた母親とともに暮らしていた漁師の浦島太郎がある日子供たちにいじめられている亀を助けます(お金を払って亀を買うなど色々なパターンがあります)。
すると助けた亀(亀の親や乙姫であるパターンもあります)が翌日に現れ、浦島太郎を海の中の竜宮城に連れていきます。
竜宮城では乙姫様に感謝され、豪華な日々を3日ほど過ごした浦島太郎。
しかしそろそろ帰ろうと考え始めます。
その時に渡されたのが、玉手箱です。
この箱は絶対に開けてはいけないと言われています。
地上に戻ると、浦島太郎の全く知らない光景が広がっています。
知っている人も、誰もいません。
たまたまいた人に話を聞いてみると、浦島太郎という若者が数百年前に行方不明になったということを聞かされます。
浦島太郎はどうしようもなくなり、玉手箱を開けます(落とした拍子に開くパターンもあり)。
すると浦島太郎は老人になってしまったのです。これが基本的なラストですね。
老人になったことで全てを忘れてしまったという話が追加されている場合もあります。
浦島太郎から得られる教訓は実際のところ、ない
浦島太郎から得られる教訓ですが、はっきり言って何もないです。
そもそもこの物語、浦島太郎は何も悪いことをしていません。
昔話といえば教訓があるものだと、我々は思いがちです。
しかし教訓がなく、ただ救いようのない話のパターンも多いのが昔話です。
ただ気になるのは、浦島太郎が漁師であることですね。
竜宮城にいる魚たちは、本来浦島太郎によって捕獲される側の生き物です。
ある意味その復讐として玉手箱を持たされたようにも思えます。
しかしそうなると、亀を助けたくだりがよくわからなくなってしまいますよね。
浦島太郎が玉手箱を開けたため「約束は守ろう」という教訓があるようにも思えますが、守ったところでそこにあるのは自分の家族も友人も誰もいなくなった知らない世界。
生きている意味もないでしょう。
浦島太郎に教訓はなく、ただそういう話ということで納得するのがベストですね。
悲惨な話とも愉快な話とも取れない微妙さが、浦島太郎の魅力なのです。
浦島太郎は最終的に鶴になって飛んでいくパターンもある
浦島太郎の結末はおじいさんになっておしまいというのが一般的に知られていますが、他にもそのあとでツルに変化して飛び去っていくバージョンがあります。
他にも様々なバリエーションがあるので、興味を持った方は調べてみてくださいね。