今年もかき氷の季節がやってきました!
暑ければ暑いほど、かき氷がおいしく感じますよね。
最近は、海外版かき氷もいろんな種類が日本で楽しめるようになっていますよね。
そんなかき氷にまつわるいろんな事情を調べてみました。
実は、清少納言もかき氷を食べていた!
かき氷の歴史は意外に古く、平安時代には登場していたようです。
しかも、日本で最初にかき氷を食べたこことが記録されているのは、清少納言なんです。
枕草子の中に、「削けずり氷ひにあまづら入れて、新しき金まりに入れたる」 という一節があります。
これは、刃物で削った氷にあまづら(甘味料)をかけて、金まり(金属製のおわん)に入れた、という意味。
そんなに古いものだったとは驚きです。
しかしながら、この頃はまだまだ高貴な身分の人しか口にすることはできませんでした。
かき氷が一般にも広まったのは明治から昭和初期にかけてです。
1869(明治2)年には、横浜の馬車道に初めてのかき氷店が開店し、第二次世界大戦前は「雪」「みぞれ」「金時」が定番メニューとされていました。
おなじみのいちごやレモン味のシロップが登場したのは戦後になってからです。
海外版かき氷あれこれ
ここまで、わが国のかき氷の歴史について述べてきましたが、海外でもかき氷は広く愛される存在です。
とりわけ、暑い季節の続くアジア各国では欠かせないスイーツとなっています。
日本でも有名なのは、ふわふわの雪のような氷が特徴の台湾の「雪花冰(シェーホァビン)」、フルーツやアイスがてんこもりの韓国の「パッピンス」、ミニストップでもおなじみ、フィリピンの「ハロハロ」あたりですよね。
他にも、シンガポールやインドネシア、タイなどにもかき氷が存在します。
そのどれもが果物や練乳を使い、トッピングもたくさんなのが特徴的です。
また、ハワイ名物としても知られる「シェイブアイス」は、きめ細かな氷の上に様々なフレーバーのシロップをかけて食べるかき氷です。
各国さまざまなスタイルのかき氷があるんですね。
氷を「かく」?かき氷の名前の由来
日本だけでなく、海外でもかき氷はポピュラーなものということがわかりました。
よくよく考えてみると「かき氷」の「かき」ってどんな意味なんでしょう。
まだ冷蔵技術もない時代、氷を作るには「氷室」という洞窟の奥などを利用した天然の冷蔵庫に冬の間に大量の氷を貯蔵し、保存していました。
それを夏になると手で掻いて食べるようになったことから「掻き氷」の名がつきました。
海外と比較してみると、英語ではshaved ice 、中国語では「刨冰」(バオビン)、台湾語では「剉冰」(ツォーピン )となっています。
shavedは「削った」という意味ですし、中国と台湾の感じも「削る」という意味のように見えますよね。
かき氷のスタイルは様々ですが、意外に名前は万国共通のようです。
7月25日はかき氷の日
最後に、かき氷の雑学をもうひとつご紹介しましょう。
みなさんは、「かき氷の日」があるのをご存知でしたか?
これは、1933(昭和8)年のこの日に、フェーン現象によって山形市で日本最高気温の40.8度が記録されたことと、かき氷の別名である「夏氷」の語呂合わせ 「な(7)つ(2)ご(5)おり」にちなみ、かき氷にふさわしい日ということになりました。
ちなみに、なんとこの日は「知覚過敏の日」でもあるのです。
製薬会社のグラクソ・スミスクラインが知覚過敏対策への意識を持ってもらうようにと制定した記念日です。
キーンとするかき氷につきものの知覚過敏が同じ記念日というのもおもしろいですね。
ちなみに、現在日本で観測した史上最高気温は2013年8月12日の高知県四万十市江川崎観測所の41.0度となっています。
最近では手作りのシロップにこだわるお店や天然氷にこだわったお店など、新進気鋭のかき氷店が続々登場しています。
祭りの屋台を見ていても、昔にはなかった「マンゴー味」なんかが登場していたりします。
今年はそんな「進化系かき氷」もぜひ味わってみたいものです。
ただ、かき氷は赤ちゃんに食べさせる場合は少し注意が必要です。