子どもはダンゴムシが大好きです。
ポケット、筆箱、ビンの中・・・、特に男の子はいろんな場所にダンゴムシをコレクションするもの。
そして後日、お母さんが干からびたダンゴムシを発見して戦慄!なんてこともよくあります。
せっかくなら、きちんとダンゴムシのことを知って、長くかわいがってあげましょう。
これであなたもダンゴムシ博士!
まずはじめに、ダンゴムシは虫ではなく、エビやカニの仲間の甲殻類だということを知っていますか?
名前にムシとはついているものの、ダンゴムシの正体は昆虫ではなく14本の足を持つ節足動物です。
また、ダンゴムシのオス・メスの違いは、やや茶色の体で背中に模様があるのがメス。
背中が黒っぽくて模様がないのがオスといわれています。
メスは、6月末~9月の初め頃におなかの袋に30~200個ほどの卵を産み、約1ヵ月後に赤ちゃんが孵化します。
ダンゴムシの子ども(幼生と呼ばれます)は、月に1回ほどのペースで体の前後に分けて脱皮を繰り返して成長します。
初めのうちは体も小さく、白っぽいですが、約1年かけて大人のダンゴムシに成長します。
よくダンゴムシを「幼虫だ」という人がいますが、通常見かけるのはたいてい成虫だということになりますね。
そして、ダンゴムシの寿命は3~4年が平均ですが、最長では6年生きたという記録もあります。
ですが、アリや鳥、ヘビやカエル、クモなどの天敵に食べられたり、人間のこどもに捕まえられたり、害虫として駆除される場合もあり、途中で死んでしまうダンゴムシも多いのです。
けっこう簡単!ダンゴムシの飼育法
ダンゴムシの生態を知っていただいたところで、早速飼育法を見ていきましょう。
「準備」「環境」「餌」の観点からお教えしましょう。
準備
まず必要なのは飼育ケースです。
昆虫用の飼育容器やガラスの水槽などがいいでしょう。
ダンゴムシはつるつるした壁面を登れないので、フタはなくても大丈夫です。
まずは容器に土を敷き、その上に落ち葉をかぶせます。
土は、ダンゴムシのいた場所の土が一番よいのですが、園芸用の腐葉土などでも大丈夫です。
落ち葉はダンゴムシのおもなエサとなるうえ、体を隠すこともできます。
さらに、石やコンクリートなども置いて隠れる場所を作ってあげましょう。
これでダンゴムシのお家は完成です。
環境
オス・メスの区別が難しければ、5~6匹程度を入れておきましょう。
うまくいけば赤ちゃんが生まれるかもしれません。
また、お世話するうえで重要なのは、毎日霧吹きなどで適度に土を湿らせることです。
この湿り気がないと、ダンゴムシはとたんに弱ってしまいます。
霧吹きを使うときは、ダンゴムシに直接吹きかけると弱ってしまうので、ケースの側面をめがけてください。
餌
ダンゴムシは雑食なので落ち葉だけでなくいろいろなものを食べます。
ニンジンやキャベツなどの野菜をあげてみたり、いろんな種類の葉っぱをおいてみたりと、いろいろ試してみるのも楽しいですね。
実際に飼育している人の声を聞くと、煮干やかつおぶしなども好むようです。
細かいエサをあげる場合は、エサを載せるお皿などを用意したほうがケースが汚れません。
いかがでしたか?
比較的簡単につかまえられるうえにお世話もそんなに手間いらずなダンゴムシ。
飼育ケースや腐葉土は100円ショップで揃いますし、石や木も拾ったものでよいので手軽に飼育をスタートできますよ。
普段はなかなか出会えないダンゴムシの赤ちゃんや脱皮の様子が見られるのも、飼育していればこそ。
環境を整えてあげればそれなりに長生きもしますので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。
こちらにもダンゴムシ、ワラジムシの記事を書いています。ぜひご覧ください。