漫画にも色々なものがありますが、展開に驚かされる漫画は色々ありますよね。
この記事では、展開にどんでん返しのある作品をいくつか紹介していきたいと思います。
ラストだけでなく、物語の途中で意外な展開になるものなども含まれていますので、漫画に詳しい方もそうでない方も、ぜひチェックしてみてください。
武士沢レシーブ
『すごいよ!マサルさん』などでおなじみのうすた京介先生が手がけた作品の一つである、『武士沢レシーブ』。
主人公の武士沢がヒーロー部として行動するという内容のギャグ漫画として始まりましたが、謎の侵略者「ゼリー」との戦いが始まってからは徐々にシリアス寄りのストーリーに方向転換していき、ギャグ4割シリアス6割くらいにまで変化していきました。
この時点でも、とんでもない内容のギャグ漫画を手がけることがほとんどのうすた先生からすれば十分どんでん返しと言えるかもしれません。
結局のところこの作品は打ち切りとなってしまうのですが、そのタイミングはストーリーを語り尽くすにはまだ早いのでは、というところ。その結果として(?)生み出されたのが、衝撃の最終回です。
なんと、その後のストーリー展開を年表でまとめるという荒技を披露。これにより、ストーリーが全て明らかになったうえに明らかに年表を書きながら考えて付け足したような妙な後日談も描かれる(記される)こととなりました。
ゼリーと人間の関係がどうなったのかも年表によって明かされ、消化不良感がまったくありません。この最終回は、衝撃的でありつつもかなり満足度の高い内容となっています。
北京填鴨式
藤子不二雄A先生の短編であるこの作品。短編なのに挙げていいのか?という気もしますが、どんでん返しという点では欠かせない作品です。
主人公の青年とその叔父が香港へツアーの旅行に出かけているというところから、物語がスタートします。
道中で北京ダックを食べつつその作り方を説明されるツアー客たちですが、主人公の叔父は戦時中の経験もあり、現地の人々を徹底的に差別し馬鹿にした行動をとり続けます。
そして最終的に踏み入れてはいけないと忠告した暗黒街に行ってしまった叔父と主人公は何者かに襲われ気絶。
主人公が目を覚ますと、ツアーガイドの男が現れ、彼が人間を食うことに興味を持っていて、外国人であり黄色人種の日本人の主人公をこれから北京ダックのように太らせて食べようとしていることを語ります。
そしてツアーガイドの男は、既に一人食べたもののそれはあまりうまくなかったと語り、皿を主人公の前に出します。
皿の上に乗っていたのは、叔父の生首だった…という物語です。ツアーガイドの男はどんなになめられた行動をとられても終始笑顔を絶やさないというキャラクターであるため、最後の結末は衝撃的です。
主人公達が暗黒街に踏み入れなければどうやらそのまま終わっていたことが伺える(ただし暗黒街に叔父たちが行くことを決めるということは予想していたと思われる)こともちょっと驚きの内容でした。
ハイスクール!奇面組
昔の漫画の衝撃的な最終回として挙げられることが多い、『ハイスクール!奇面組』の最終回。
物語を作るうえではよくある、第一話と同じ場面に戻って終わるという内容の最終回なのですが、この作品はその見せ方がちょっと衝撃的です。
なんと、今まで26巻に渡って展開されてきた物語は全てヒロインの妄想だったということになってしまうのです。
その後にまた前作『3年奇面組』の第一話がスタートするということは伺えるものの、主人公達が高校を卒業してからの後日談的ストーリーが存分に描かれた後にこの結末を迎えてしまうため、読者としては余計に衝撃的かつ悲しいものがありました。
北斗の拳
北斗の拳は、実は主人公ケンシロウの兄であるラオウを倒した後もかなり長い期間続きます。ラオウの兄との戦いやラオウの息子との冒険が描かれた後、最終的に最後の敵として登場するのはあの「ボルゲ」。
ケンシロウをかつて襲撃し目を斬られたあのボルゲが復活し、なんと物語上のラスボスとして立ちふさがってきます。しかもその時、ケンシロウは記憶を失い北斗神拳が使えません。はたしてどう立ち向かい、そしてケンシロウや仲間達のドラマはどう幕を閉じていくのか…というのが、終盤のストーリー展開です。
内容的には普通なのですが、そもそもボルゲという人物はここが初登場。ここがまさにどんでん返しと言いますか、意外な展開でした。ボルゲがぽっと出のキャラクターであること以外は、とても満足度の高い最終回でした。
かってに改蔵
のちに『さよなら絶望先生』で大ヒットを飛ばす久米田康二先生の作品である『かってに改蔵』は、「天才塾」と主人公たちの抗争が描かれる作品としてスタートしましたが、途中からは日常における違和感のあることについて語り合うという変わった内容に変化していきました。
終盤では主人公たちの住む街について語られそして迎えた最終回では、実は今までの舞台である街は全て病院における治療のための道具だったということが明かされます。
綺麗に終わったものの、なかなかに衝撃的などんでん返しでした。