日本の家庭なら、ほぼ常備しているであろう「味の素」。
料理の味が決まらないときに、重宝しますよね!
でも、ネットで味の素を検索すると「石油」「害」などのワードが並んでいるのが気にかかります。
そこで、味の素の安全性について調べてみました。
大丈夫!化学物質は入っていません
味の素の主原料は、さとうきびから作られるグルタミン酸ナトリウムといううまみ成分です。
これは、アメリカや日本の保健機関でも、健康被害を及ぼすことのない安全性を持つ調味料という見解がなされています。
それでも、なぜ体に悪いイメージがあるのでしょうか。
それはひとつに、味の素につけられた「化学調味料」という呼び名の所以です。
この名称が使われるようになったのは、昭和30年代にNHKで紹介する際、商品名が言えなかったことが理由です。
現在では「うま味調味料」という呼び名に変わっているものの、味の素に「化学物質」というネガティブなイメージがいまだにあるのはそのせいでしょう。
でも、石油から作られた時代もあった・・・。
化学調味料と言う呼び名以外にも、味の素には黒歴史がありました。
1950年代に、石油由来の成分を使って科学的に味の素を作っていた時期があったのです。
しかし、1960年代に入ると健康被害を訴える人が相次ぎ、その有害性が社会的に問われることとなりました。
当時の調査結果では、微量ながらタール由来の不純物が残留していることがわかり、味の素のイメージダウンを引き起こす結果となりました。
その後、健康面に配慮してさとうきびからグルタミン酸ナトリウムを生産する手法に切り替わり、現在もその製法で作られています。
味の素の安全性について考えてみよう
それでは、現在の味の素の成分について見てみましょう。
- 原材料: L-グルタミン酸ナトリウム、5’-リボヌクレオタイドナトリウム
- 栄養成分: たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム、アミノ酸
これを見る限り、純粋なうまみ成分のかたまりと言えそうです。
味の素の作り方は、さとうきびの糖蜜に発酵菌を混ぜ、発酵させるというものです。
これはヨーグルトやしょうゆ、味噌を作るのと同じ作り方ということなので、安心ですね。
味の素を上手に使おう
味の素の安全性についてはわかりましたが、どれぐらいの量使っていいのかも気になりますよね。
常識の範囲内での使用量であれば、まず問題はありません。
料理に使うときは、耳かき一杯程度で十分うまみがプラスされます。
適量がわからず使いすぎていたという人は、少し量を控えましょう。
ただ、あまりにも大量に使いすぎると、味の素の味に慣れてしまって味覚が鈍くなることはあるようです。
なんでも過剰摂取はよくないですね。
このように、いろいろ調べ手見た結果「味の素が健康に悪い」というのは、事実ではないことがわかりました。
さとうきびという天然の原料を作って、自然な作り方で作られている物だったんですね。
取りすぎにだけは十分気をつけて、上手に食生活に取り入れていきたいものです。