ユダヤ人と聞いて一般的に思いつくのは第二次世界大戦の悲劇や、ヒットラーによる迫害、アンネ・フランクの日記などでしょうか。
時に気になるのは、ナチスがどうやってユダヤ人を判断し強制連行していたのか、という疑問。
ヨーロッパ人からはアジア系の区別がつかないように、アジア人からもヨーロッパ系の区別が難しいことがあります。
ユダヤ人をどのようにして判別していたのか順を追って確認してみましょう。
名前
ゴールドマンやボードマン、マンで終わる苗字や、アインシュタイン、エイゼンシュタインなど~witz、~feldがつく苗字はユダヤ系の多くの家系で使われていた、使われている苗字です。
名前においてはジョンをJohnではなく、Jonと筆記していたり、ユダヤ人らしい癖が名前に見られます。
容姿
金髪茶髪に青い目の容姿が多いドイツ人に対し、ユダヤ人は中東系アラブ人の血筋を組むことが多く、くせっ毛の黒髪で茶色や黒に近い瞳の色をしていました。
鼻も大きく筋が通っており、鉤鼻であることも多かったようです。
今では典型的なドイツ人という割合が変動してきているので容姿のみで見分けるのは難しいかも知れませんね。
生活習慣
ヨーロッパ圏において多くがキリスト教を信仰するなかでユダヤ人はユダヤ教を信仰し、異なる休日を祝います。
特に分かりやすいのはクリスマスでユダヤ人はクリスマスを祝いませんでした。
キリスト教徒が日曜日に教会に行く習慣を持っていたのに対しユダヤ人は教会にはいかずシナゴーグという独自の教会にゆきます。
金融業やジャーナリスト、教育界を生業としていることが多く、豚肉を食べません。
ドイツでは国民食ともいえるソーセージも牛肉のみで作られた製品を選んで購入します。
著名人
特徴とはまた別ですが、ユダヤ人には著名人や成功者が多く存在します。
アルベルト・アインシュタインは誰もが知る物理学者です。
20世紀最大の物理学者とも現代物理学の父とも呼ばれ、彼の特殊相対性理論と一般相対性理論はとても有名です。
スティーブン・スビルバーグと言えば今も名作を生み出し続ける映画監督としてあまりに有名ですね。
ジョーズ、未知との遭遇、ET、インディー・ジョーンズ、A.I、宇宙戦争などなど一度は耳にしたタイトルがあるはずです。
どちらもユダヤ人であるのをあなたはご存知でしたか?
教育
人が生きている限り奪えないもの、それは知識である。
この言葉が示すのはユダヤ教という教育観と学問のあり方です。
宗教そのものが教育システムとして成り立ち、一生をかけ信仰を尊び順じます。
3歳から文字の読み書きを習い、4歳にはモーセ五書、聖書においてモーセが記したとされる創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記の暗唱を始めます。
5歳には預言書と聖文字、全30巻からなるタルムードを学び始めます。
5歳の子供に30巻にも及ぶ本を学習させようというのがすでに尋常ではないですが、ユダヤの教えのうちには可能であり、現にそれを学んで大人になった人々がたくさんいるのです。
ユダヤ人が学びの民、学問の民であると呼ばれるのも頷ける話です。