犬に近く、さらに犬よりもワイルドなイメージの動物である狼。狼をなんらかの理由で飼育したいとお考えの方のために、この記事では狼について解説しています。
そしてもう一つ、狼よりは身近な生き物である狼犬についても飼育やその他の情報について紹介していますので、そちらに興味があるという方もぜひ最後までお読みいただければと思います。
目次
日本における狼事情:既に絶滅
まず始めに結論から言いますと、『ドラえもん』などを読んでご存じの方も多いかと思われますが日本には狼は生息していません。
かつてはニホンオオカミやエゾオオカミといった種が日本に生息していましたが、明治時代には絶滅してしまいました。
近年に至るまで定期的に目撃情報があり、実際はまだ少数生息している可能性もあります。しかし、そのような状況ですので仮に発見されたとしても個人が飼育するということは不可能でしょう。
世界の狼の輸入・飼育もほぼ無理
世界各地ではまだ狼が生息している地域もありますが、商業目的での輸入は禁止されていますのでペットショップでそれらを購入することも不可能なのが現状です。
世界各地でも濫獲などで数が減っている種が存在していますので、狼の飼育については諦めたほうがいいでしょう。
狼の飼育を行うこと自体は不可能ではない
商業目的での輸入は禁止されていますが、なんらかの理由で狼を飼っているという人は日本においてもどうやら存在します。
しかし、狼は危険な生物でもありますので、そういった人の場合は自治体に届け出をして、手数料を払い、許可を得てから飼育を行っています。
そのようなことがありますので、もしも機会に恵まれれば、狼を飼うこともできるでしょう。ただしあまり飼育例などについての情報がないため、やはりとても難しいので個人が飼うことは現実的ではありません。
狼犬(ウルフドッグ)なら問題なく飼育可能
「狼犬」をご存知でしょうか。狼犬は犬と狼のあいのこであり、大型犬種として扱われている生き物です。
狼に近い生き物かつ、こちらは飼育が可能ですので、狼を飼ってみたいと思った方はこちらであれば大丈夫ですね。
ただし、すぐに飼おう!と思って飼いならすことができるほど気軽な生き物ではありません。よほどの覚悟がなければ難しいので、飼う前にしっかりと育成について学び、準備を整えなければいけません。
狼犬はペットショップで購入可能
店舗ではどこにでもいるわけではありませんが、ネット上のペットショップでは比較的様々なショップで狼犬が販売されています。
しかし、値段はとても気軽に購入できる額ではありません。数十万はかかってしまいます。
さらには飼うための準備にも、飼育に必要な30㎡程度の敷地の確保やエサ代などの様々な経費がかかってしまうので、個人が飼うことはけっして不可能ではないとはいえ難易度が高いです。
狼犬は室内で飼うことも可能ですので、多少広い家であればあまり問題はないでしょう。
狼犬は、特に許可を得なくとも飼育することができますが、その敷居の高さからあまり国内では飼育が行われていません。
狼犬の飼育は難易度が高い
狼犬は通常の犬よりも野生のものに近く、警戒心があるためにただの犬よりも飼うことが難しい生き物です。
犬を飼ったことがある方であれば、基本的にはそれに近い飼育方法ができます。しかし、狼犬は相手を格下と認識してしまうということを聞かず、場合によっては襲い掛かってくることもあります。
実際に、飼っていた狼犬に噛まれて死亡したという事件も起こっています。
もしものことなどを考慮すると、やはり狼犬よりも通常の犬のほうが無難な選択であることは間違いありません。
狼犬のエサは基本的には犬と同様
狼犬は1日に1~2回エサを食べます。食べるものは基本的には犬と同様ですので、ドッグフードや肉を与えることとなります。
この点は、あまり問題はありませんね。ただし、どちらかと言うと肉を好みますので、普通の犬よりも肉の比重を増やしたほうが良いでしょう。
狼犬には散歩が必要
普通の犬であっても散歩は毎日行うことが大事ですが、狼犬もそれは同様です。
1日2回程度、合計2、3時間くらいの長さを散歩させる必要があります。そのため、散歩に安定した時間が取れなければいけません。
仕事が忙しく、家族が家に常にいるわけでもない場合は散歩に時間を取れないため、この点が難しい問題となります。
しつけも重要
この点も犬と同様ですが、狼犬を飼うのであればしっかりとしつけを行わなければいけません。
通常の犬よりも危険度は高めですので、適切に従えなければ誰かを傷つけてしまうこともありえます。
ただし、狼犬は警戒心の関係であまり積極的に知らない相手を襲うことはないようです。ですが、もしものことに備えてしつけは行っておかなければいけません。
訓練すれば、飼っている人の言うことをしっかりと聞くように育ちます。