世界最大規模のコミック、ポップカルチャーの祭典、コミケ。
開催規模から参加者の1人1人のモラルに今後の運営がかかっているといっても大げさでないコミケは、ルールを守って参加するのが当然のこととして認識されています。
その中にあって開催当初から変わらぬ悪しき風習、深夜待機の徹夜組。
彼らがなぜ黙認されているのか、順を追って説明をさせていただきます。
大前提として〝徹夜は禁止〟
主催運営をするコミックマーケット準備委員会ではコミケへの深夜参加を禁止しています。
コミケットに参加される全ての方にお願い致します。会場近辺での『徹夜行為は禁止』です。これは設営日前日も含みます。 有明近辺、かなり風が強かったです。この寒空の下、もし倒れでもした場合「自己責任だけでは済まない」のは判りますよね?翌日始発以降においで下さい。 #C87
— コミケット設営部 (@setueibu) 2014, 12月 26
公然と知られるルールであり、絶対に破ってはいけません。
参加者全員で作り上げるイベントという認識の強い同人イベント、とりわけ最大級の規模を誇るコミケではルール破りは誰からも後ろ指をさされる対象となります。
不満の声は各所から上げられており、過激な発言で注意を促す人も居ます。
👏(・_・)コミケ徹夜マジやめろ
— ワゴスンに殺されたわごころ (@wagokorouringu) 2014, 3月 13
国際展示場駅にも徹夜するなとのお達しが。 #C87 #コミケ pic.twitter.com/H8M6fPHieK
— だいなか~る@POG始めました (@DynacarlSS) 2014, 12月 27
ツイートを見ていると、既にコミケ徹夜組が出ているとか… マ ジ で バ カ ? 最低限のマナーやルールを守ってこそ、イベントは楽しめるものだしイベント自体も長続きするし、何より自分達が白い目で見られる事もなくなるのに… スタッフさんの余計な仕事、増やしたりするなよ…!
— きりおわたる@休養準備中 (@w_kirio) 2014, 8月 14
しかしどんなに声を大に禁止を叫んでも、どんなに参加者同士で呼びかけあってもなくならないのがコミケ徹夜組みです。
https://www.youtube.com/watch?v=hEyu0tD-wWM
その数は年々増え続け、欲しい頒布物、公式グッズがあるなら徹夜も已む無しと黙認の風潮が流れていますが、禁止なものは禁止。
そもそも、「コミケのサークルチケットは譲渡や売買できる?使い方は?」でも書きましたが、サークルチケットがなければグッズを手に入れるのは難しいですけどね。
ダメといわれれば小学生でも意味を理解しそうなものを、大人が揃ってルールを破る現状は見ていて気持ちのいいものではありません。
いつものやつを…「会場近辺で徹夜行為は絶対するなよな!その行為だけでどれだけの人に迷惑かかってるか考えたことあるか?何かあれば全部コミケが悪いことにされるんだぞ。自分たちの遊び場所を自分たちでなくしてどおするよ!まだ帰る時間はあるぞ、明日お日様が昇ってからまた会おうな」 #C86
— コミケット設営部 (@setueibu) 2014, 8月 13
現状、明確なペナルティは存在しない
コミケとは異なる大規模イベントでは、徹夜組を完全一掃するため、許可された時間のたった一分前にきてもペナルティを科されるイベントも存在します。
ルール違反にはペナルティを設けるのが本来あるべき姿なのですが、コミケにはそのペナルティが存在しません。
他のイベントではいかに大規模とはいえその数はコミケの何万分の一、何十万分の一。
人数が少ないので、徹夜組それぞれに列を並びなおす誘導や近隣の見回りなどの配慮が行き届きますが、コミケでは人数の膨大さに取締りが不可能となってしまっています。
また、整理券や整理番号を配布したりということもあるので、やはり取締りは難しいです。
>>コミケの徹夜の整理券や番号は配布される?隠された真実を暴露!!
ペナルティが設置されたとして、「現地」の徹夜組は撤廃できるかもしれません。
今までルールを守れて居なかった人間がペナルティを設置されたくらいでルールを守るなら最初からルールは守られています。
見つかってペナルティがあるなら、見つからないように徹夜しよう。
整列開始可能時間の1秒後なら徹夜じゃない、さてどうするか。
その周りの施設で待機するより他は無く全く関係の無いファーストフード店や深夜営業のファミレス、コンビニなどで時間をつぶす参加者が出るのです。
駅までの範囲で徹夜を禁止することは実際問題不可能ですが、仮にそれが出来たとしたなら、ならば隣の駅で徹夜しよう!と問題が摩り替わるだけなのです。
現在居る何万と言う単位の徹夜組が各駅、近隣施設に散らばるだけで根本的な解決まで踏み込むことはコミックマーケット準備委員会には出来ません。
ゆえに、参加者のモラルによる自制を促しているのです。
何も対策をとらないのは準備委員会の怠慢では?将来的に見直す気はないの?
コミックマーケット準備委員会もただ手をこまねいているわけではありません。
ただ、莫大な人数を相手にしようとするとそれだけ人材も費用もかかってきてしまいます。
その費用はカタログ代に跳ね返り、参加者の財布を圧迫することにも繋がってきてしまいます。
そのような事態を避けるため準備委員会では、根本から問題解決を出来るところから始められています。
徹夜組のうまみは、「早く並ぶことで」「目的のものを確実に手に入れる」です。
ですので、極端な限定頒布品やグッズに対して露骨に数を制限するのを控えるよう参加企業などに呼びかけていますし、大手サークルには頒布物の発行数を多めに見積もるよう協力依頼をしています。
極力深夜並ぶことによって発生する有利を解消することで、始発で来た方が労力も少なくルールも守れて楽しいコミケ参加、開催に繋げようと努力しています。
継続が実を結び、準備委員会の重いが参加者それぞれに伝わりモラルが向上することを何よりも望みます。
コミケに行くなら以下の記事も役に立ちますよ!!
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